(後付)
妻がB嬢に電話しての感想。
すごく優しそうな話し口で、可愛らしい、女らしい声であった、と。
妻は緊張していくらも話せなかったと、残念がっていた。
せっかくだから、ゆっくりでもいい、納得いくまで話してくればよかったのに、と俺は思ったのだが。
「あたしの声って低いし、変やがー。長いこと田舎から出たことないしー。恥ずかしかったんやってー」と困った顔をして、妻が答えた。
ちっとも変じゃないよ。訛り具合が可愛いよ。
俺の友達は誰も、君のこと山出し女なんて思わないはず。
話題の有無はともかく、話をしたいといくらかは思っているんじゃないかな。
君の声は可愛らしかった。幾分早口で。緊張していたのか、驚いたのか、そんな様子が聞き取れた。
やはり都会のひと・・・垢抜けした印象の話し振りであった。
君の声はきっと、はんなりと柔らかい京ことばなんだろう。
ちらっと毒のある、小股の切れ上がったいい女風なんだろうな。
みなそれぞれ。俺の愛する女たちの声は、この上もなく甘美だ。
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