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退職する上司の送別会があった。 俺がメンバーの出欠をとり金を集める係、専門用語では幹事をいう、の一人であった。今日の日を迎えるまで、仕事の合間にちょっとした手間がかかった。 ひとつは、どこの部署まで声をかけるか、という問題であった。そこそこ長く役職にいた人であるから、人によっては社内全体に声をかけるべきだという人もおる。本人が「おおごとにしないでくれよ」と、どちらとも取れない表情で言うから、迷った。 結局は、本人の言葉通り、関連の深かった部署のみに声をかけた。個人的に情報を得て、参加の意思を伝えてくる人もあったから、これはこれでよかったと思う。 本音は、時期的に忘年会シーズンであるし、大所帯の会場を抑えるのが難しそうだったから、であるとも言える。 もうひとつは、主役の上司の偏食に起因する問題である。上司は魚が嫌いである。よって肉、または居酒屋ということになる。焼肉にしようと幹事の間で話がまとまる。すると、上司は炭火焼七輪の焼肉は嫌だと注文をつけてくる。短気な上司は、肉の焼けるのを待っていられないのだ。俺もそうだから大きな声では言えないのだが業界の人の特徴とも言えよう。 まったくもって、面倒な役目であった。他人の面倒を見るのが嫌いな俺であり、何より大嫌いな上司の世話だと思うと、余計にかったるい気分になった。 送別会自体はうまくいった。 翌日の勤務のあることとて、みなピッチが速かった。注文を取りまとめるのに忙しかった。 俺と卓を囲んだメンバーは、よく食う連中であった。また、俺よりも生焼けの肉を好む連中であった。「おいおい、それはレアというよりブルーだろ!?」というくらいの焼き目で、肉がどんどん無くなる。 あまり食べられず終了。 その後は、帰りたがらない上司につかまり、延々説教の聞き役である。 花を抱えたおっさんと男二人がミスタードーナツで、長々とコーヒーを飲み続ける・・・という苦行が待っていた。 地獄であった。 苦手な上司への最後のご奉公、と自らに言い聞かせ、耐え忍んだ。 そうして、俺の忍耐の甲斐もあり、上司氏は上機嫌で帰宅してくれたのでありました。 もう疲れた。
昨日に引き続き晴天。 いや、昨日より暑かっただろう。俺の体感ではそうだ。 黄金の円盤は天頂から眩く照らし、地上のもの全ては喘ぐばかりである。 梅雨明けは聞かないし、早すぎるだろうが。まさに夏の太陽であった。 早朝よりぐんぐん気温が上がった。雪国育ちの白熊こと、俺は辛くて適わない。 寝起きから汗ばむ体で、ジリつく太陽を呪わしく見上げることだった。 蝉の鳴き始めたことに、初めて気づいた。 ベランダから見下ろせる、いつかのタチアオイは、数日前の大雨で茎を倒されたまま、強い日差しに負けてしなび始めている。梅雨明けの花を咲かせる前に、腐り枯れてしまうのかもしれない。 今年の夏の始まりは過酷すぎるようである。 朝一番に通院。予約は一番である。 病み上がりの上、この暑さで元気そうには見えない。通院日和ではないな、と思った。 特に相談することもない。 妻の就職に伴う、俺の気持ちについて少し話した。 頭では納得できているのだが、どうも感情が納得いかないようである、と言うと、 「愛しているんですなー」と主治医は嬉しそうな顔をした。 そんな顔をするな、と俺は思った。 愛するという単語を日常会話の中で聞くことは稀である。ましてや、男の口から面と向かって言われるなど、俺は恥ずかしくなってしまった。 「はあー」といい加減な相槌を打っておいたと思う。 まったく・・・愛なのか妄執なのか知らんが、俺の複雑な気持ちを理解しておらん。精神科医としては優秀な部類なのだろうが、カウンセラーの素質には欠ける男であることよ。 というか、俺こそが医者としてもカウンセリング能力にしても、欠けるところのある男であるのだった。だから、他人のことをアレコレ言ってはいけないのだが。 何だか、納得のいかない診察を受けた今日である。 ・・・悩めることこそ生きる資格、だそうだから。 処方内容に変わりなし。寝つきが悪くなったので、マイスリーの小さいのを飲むように勧められた。
曇天模様。陽光が射すには射すのだが、雲の後ろからであった。 昨日から風邪気味であった。起床時がだるさの極みであったが、鬱病の所為か、風邪の倦怠感なのか、判然としない。情けない。 しかし、仕事を休む習慣はない。 検温もしないでおいた。 なまじ高熱であることが判明すれば、気力も弱くなるばかりである。仕事を休めない以上、意味のない行為はしないでおく。 熱があることは確実な感じをもったゆえ、家置きの感冒薬を服用。二倍量である。(←絶対にしてはいけません) 掟破りのクスリが効いたのか、立ち仕事に支障は来たさず。あまり難しい仕事にならずよかった。 気合勝負といおうか、体力勝負といおうか、本日は仕事を激務と感じる一日であった。 一日を終えたら、どっと疲れが出てきた。気も弱くなってきた。 いつの間にか、雲はきれいに掃き去られ、陽光が戻ってきていた。むぅっと暑くなっていた。暑さに弱い俺はますます凹む。 牛肉の産地偽装事件。 ミートホープとそっくりな事件であるが。社長の顔も何やら似ているし、本社に牛の像が設置されているところもそっくりである。 同じ事件の報道を見ているかのようである。 食の偽装の事件は、俺がブログを始めてからでもかなりの数にのぼる。氷山の一角か。 所詮食い物。腹を壊さなければ、自分の舌の能力の問題でもあるのではないか、と皮肉な俺は思ったり。ブランド物を有難がる風潮はもう辞めようや、と思ってみたり。 まっとうなところでは、真面目な他の大多数の業者が迷惑しているだろう、と気の毒に思ってみたりする。 そして、落ち着くのは故人の教えてくれた次の言葉である。 「ずるいこと、卑怯なことは必ずばれる」である。 精進、精進。
焦燥感を感じたり、不安感に苦しめられたり、異様な感情に囚われたりすることがある。 俺は鬱病があるから、回復基調だとはいえ、時折そういうことがあるのだろうと、思っていた。 要するに特異な感情を病気のせいにしていたということかもしれん。 俺は何事も鬱病のせいにしたくはないと思っていたので、改めて思い知らされ、恥じるばかりである。 誰だって、暗い色調の感情はあるさ。 俺のは少しその明度が暗いだけだ。 そのことで、苦しむのが生身の辛さだが・・・。 大丈夫。 自分を律していける。
(3/8後付) 朝方の店番。 店はそれほど忙しくなかった。正午にはちゃんと終わった。 得意先をぐるりと廻って、仕事し、終了。 精神科の予約を夕方に入れてある。ちょうどよい時間になった。 職場の帰りに寄った。 最近の俺は本当に調子が良い。寛解したのでは?とさえ思われる。 あまりに調子が良く、診察室でも微笑でしゃべり続けてしまった。 主治医も微笑み聞きながらも、怪しいと思ったのだろう。 いくつか躁転を疑っているような質問をされた。 ま、ドーパミンがバシバシ出ている感じは、自分でもする。苦笑。 相当変、というわけでもなく。 様子を見ましょうということで、処方内容には変わりなし。 俺の家の内覧会がこの週末に開催されている。 わかりにくい場所にある俺の家。 探し求めて来る人がいるのだろうかと、非常に疑問であった。 またその中から、本当の客になる人があるのだろうかと、甚だ疑問である。 妻の言うには、大きな道に看板が立ててあったし、のぼりがあったりで、近くに来ればわかるのではないか、とのこと。 午前中から、ちらほらと見に来る人がいたようだったそうな。 酔狂な、と思う。