あの日の告白には、多分に勇気が必要であった。
やはり・・・といっていいか、俺の言葉はこころをそのまま映したものとは言い難く。極めてそれに近かったけれど、内容が根本に近いほど、ぴったりな表現とは離れていた。
夫婦に性の問題は重要であるはずである。わかっていても、日常を共にするうちに、独特の照れが出る。問題は後回しにされていくほどに、ますます言いにくく、溝は深くなっていく。
おそらくそうなのだ。広くなるのではなく、深くなるのだ。
妻にはまだ話していない。いや、妻とはまだ話し合っていない、か。
何もしないより、何かした方がいいと思う。
が、一度切れた経験が足踏みをさせる。
ふわふわと雲か煙のように頼りなく。俺とはそういうもの、である。
-5は-3に戻せばいい、とか。
好きものの亭主と淡白な嫁だ、とか。
意気込まなくても、ありのままを語ればいいだけなのに、と言う声が聞こえてきそうである。
所詮へその下の問題である、高尚に語るほどのものか、、と思い。いやいや、語るほどのものなのだ、と思い・・・。
少なくともこれが何かの進展をもたらさない限り、見せる面がない。そう思われる。
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