晴天。梅雨の気配はちらともない。が、この初秋のような爽やかな天候も、今日明日までとか。
宮崎勤死刑囚が処刑された。
20年も前の事件であったか。ちょうど俺が高校・大学の多感なころに起こったのだな。恐るべき事件として、驚きを持って見聞きしたことであった。
俺には幼女に対するサディズムを伴った性欲が理解できないし、彼が精神病だったのかそうでなかったのかもわからない。
しかし、許されざる者がこの世にはある一定の割合で、確かに存在するのだと思う。彼もその一人だった、と俺は思う。
立ち仕事の疲れに、バレンボイムのワルキューレを少し聴く。フルトヴェングラーのDNAを受け継ぐ情熱型の演奏である。一日の終わりに聴くには体力が要る。が、ワーキングハイとでも言うのか、それに拍車を掛けて、ちゃんと疲れた(?)感にしてくれるのがよい。
疲れたのを疲れたと意識させてくれるとでも言おうか。
多くの中にいても一人。一人でいても一人。
人間だもの。一人で生まれたのだもの。死ぬ時もおそらく一人だもの。
一人で立っていけることこそ、大切な一歩だと思う。
耐えることが対価を生むのだと思う。
意に添う環境はそうそうないのではないか、と思う。
或いは・・・。今日がすべてではない。明日は状況が変わるかもしれない。そう思うことが力を生む。
それはまた、現実に起こりうることなのだから。
君はまだ、すべてを見切ったわけではないのだろう?
一人かもしれないが、一人ぼっちではない。五感に触れるものだけが存在ではないだろう?
君を支え励ます人の、いくらも居ることよ。
大丈夫、乗り切れる。
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