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初冬の切ないような青空。銀杏並木の黄色いもみじが青空に映えて美しい。

昨日の帰宅後、妻が退職してきた旨を知る。
部長なり課長(詳しい役職不明)なりから、何か嫌なことを言われたようであった。
曰く「事務員の出勤を待って挨拶して帰るような、常識的な対応はできないのか?」とのこと。
その事務員が人事を統括しているのかと思ったら、そうではないらしい。世話になったのかというと、そうでもないらしい。???である。
パートの仲間にはちゃんと挨拶してきたというから、それでいいのではないかと俺は思う。

大体、常識的って・・・お前が言うな、お前が(笑)。
詐欺師集団のくせによー。

まったく、常識と口にする奴の常識こそ疑わしいものだ。


今朝は精神科に通院。
最近は仕事に重点を置いた生活をしてることを話す。それにやりがいを感じていることも。
精神的には落ち着いていると思われる。
経過観察ということで。

その後職場によって、午後3時ごろ帰宅。
すると妻の機嫌が悪い。
今日妻は自分と娘の洋服を買いに行くつもりでいたのだった。昨日その予定を告げられていたのを、俺はすっかり忘れていたのだった。
ぷりぷり怒っている妻に「すまんかったね」と謝罪。
しかし、妻の不満は爆発した。
俺の「すまんかったね」は感情がこもっていないとか言う。妻の予定など俺は気にしていないのだろう、と責める。
忘れてしまったのは悪いけれど、二人で買い物に出かけたらよかったのではないかと俺は思った。
妻は家族で買い物を楽しみたかったのだとなじる。
それから、俺が肝心な時にはいつも不在であることを言い連ね、俺が仕事人間で家庭を顧みないと結論付けた。
そんなことはないと思うのだが・・・。
「先生は病気や辛い思いをしている、かわいそうな人が好きなんだね」と妻が言う。絶句した。
「先生の身近で普通にしている私たちのことは、満足しているのだろうと思っているでしょ?」と言い、妻は涙を流した。
言葉がない。
確かに、妻や娘がそうまで不満に思っているとは知らなかった。
そして、俺が娘が幼稚園でどうしているか克明に答えられないことを、責められた。俺は子供にも関心がない、と妻は言う。
妻は自分一人で子育てをしているようだ、と言い、すすり泣いた。
興奮している。俺が何か言うと更に妻は激昂するように思えた。
「ねぇ、私たちもかわいそうだよ?先生は疲れていて、私たちは気ばかり使っている。もっと私たちのことも気にしてよ」と妻に言われた。

結構効いた。
妻の話をもっと聞かねばと思ったが、もう話すことはないとばかりに妻は黙った。
食い下がるべきだったろうか?
寝室に消えた妻子の後を追った方がよかったのか?
ぴしゃりと閉ざされた扉を開けて、入室する勇気が湧かなかった。


俺はかわいそうな人が好きなのか・・・。
誰がかわいそうで、誰がそうではないか、俺はわかっていなかったか。
沈黙のほほえみに甘えていたのであったか。
大切なものはなんだ? 家族ではなかったか?
家庭での俺の存在意味について思索し、反省する夜である。

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