気温はさほどではないが、湿度の高い一日であった。こういう日は、結構体調にこたえる。
本日も一日娘の守りであった。
さすがに、俺のいるのに慣れたのか、便所にまで付いてくることはなくなった。
しかし、ひとり遊びに夢中になっていると油断すると、もういけない。
いつの間にか台所に入り込んでいた。そして、踏み台を持ち出して、シンクで水遊びである。台所の床が水浸しになってしまった。
台所の床を拭く自分に嫌気がさした。早く仕事に行きたいものである。
おお!仕事の嫌いな俺にしては何ということだろう!
実際、仕事に行きたくてたまらない。仕事をしていないことに罪悪感を感じる。
男は社会に依存する生き物だそうだ。すると、社会と隔絶している時の辛さは、女の人よりも強いのだろうか。
何年も子育てのために家にいた妻のことを偉大に思える。子供が生まれる前も、俺のわがままを聞き入れて、家にいずっぱりであった妻の気持ちを思いやると、俺は何と残酷なことを強いてきたのだろう、と思われた。
妻への罪滅ぼしと、自己満足のために、夕飯のおかずを作った。
茄子とピーマン・ニンジンの味噌炒め煮に、ほうれん草と切干大根のおひたし、それとカラスガレイの煮付け。
魚料理がしたかったのだが、夏場はあまり魚の種類がなく、輸入品になってしまった。
一汁一菜ではなかったが、うまい出来だったと思う。
なにより妻が喜んでくれたのが、俺はうれしい。
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