東海地方から関東にかけて水害をもたらした雨は、北陸にはかからなかった。それでも、ぐずついた日々の続くここ数日。
今日は久しぶりに晴れ間がのぞいた。うす曇りながら、気温は高かった。
本日をもって、長かった俺の臨時夏期休暇が終わる。
明日から勤務に戻る。
9月1日から勤務・・・なんだが、小学生の夏休みの終わり、のような感慨を抱く。
惜しいような、やり残しのあったような。説明し難い名残りを感じる。
人生においてそうそう無いであろう経験をした夏であった。
そこから何かを得たかというと、まだそれは総括しきれていない。
総括するよりも、これからの社会生活に生かしていければいいと思う。幸い、俺はこの経験をダイレクトに活かせる環境にある。誰かが教えてくれたように、身をもって癌を知る医師のひとりとして、患者の心と体に向き合えたらと思う。
窓の外で、ツクツクボウシが鳴いている。夏も終わり。
山の端に隠れた星は、その山の上から見れば、未だ天空にある。
場所が変われば、景色は変わる。だが、名も知らぬ星は輝き続けているのである。
PR