久しぶりの日記である。いや、久しぶりの娑婆とでもいおうか・・・。
俺は本日無事退院をした。
7月31日に入院して、8月1日午後より手術を受けた。
12時30分に手術室に入り、19時少し前に終了した。
手術室に自分で点滴台を押しながら入場したせいか、不安感が沸き起こり、手が震えて仕方がなかった。腰に麻酔を入れた後はもう覚えていない。
気が付いたのは、ICUで妻と姉弟が「終わったよ。きれいに取れたって」と心配半分、安堵感半分の表情で、俺を見下ろしていた時であった。実のところそれさえも、夢うつつである。
妻が約束を半分だけ守り、君に電話をしてくれたと、後から聞かされた。何だか、話しにくそうであったというのは本当か? ちょっと苦笑することであった。
術後は下痢になった。
いきなりのナースとのスカトロプレイである。最高に恥辱系であった。
もう恥ずかしいのもなにも無くなり、やりたい放題できる心境になった。その点では良かったとも言える(?)。
術後二日目くらいからは、激しい嘔気に襲われた。
これは長々と続き、不味い粥はおろか、重湯さえも受け付けず、30分ごと吐いておった。おかげで眠ることも出来ず。地獄の苦しみであった。
当然のこと、ナースのケツの観察などしておられなかった。
麻酔薬の副作用にしては長く続いた。精神的なものかもしれない。
俺が入院する直前まで担当していた患者が同じような状態であったので、何かの縁であろうか、と思うと可笑しく思える。しかし当時はそんな余裕はなかった。
また、血圧が一時高くなり、ふらふらするのにも苦しまされた。片腎になったせいか。
(↑そのころの俺の写真である。一応顔は伏せさせてもらう。パンツが垣間見えるのはご愛嬌である)
病気については、当初の予想通り腎細胞癌であった。周囲への浸潤はなく、画像診断上転移もない。細胞の悪性度はgrade1~3あるうちのgrade2である。病期はⅠ~ⅣあるうちのⅠであり、最も早期に発見されたこととなる。5年生存率は90%以上である。
ただし癌であることには違いなく、今後再発・転移の検査はずっと必要となる。
今回のことで、沢山の人の心配をもらい、暖かい励ましの言葉もかけてもらった。ありがたいと思う。ここでお礼を申し上げたい。
『みなさん、ありがとうございます。ご心配をおかけしましたが、早めに退院できました。
状態も問題なく、今しばらくは静養に努めるつもりです。
どうぞ、時折ここを訪れて、様子を見守ってくださいね。』
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